「あんな相撲のどこがいい相撲だ」豊昇龍にも通じる元横綱・朝潮の戒め

公開日: 更新日:

「気力」を感じるのは豊昇龍

 豊昇龍琴ノ若霧馬山あたりに一番ごとの勝負に対する執着が見え、中でも八角理事長(元横綱北勝海)が「気力」を感じるのは豊昇龍だという。ぎこちないが投げや足技も出て、勝ちたい気持ちが強く見える。

 だが、八角理事長は「(昨年九州場所で)河津掛けとかやっていたが、千代の富士さんは体がなくてもまわしを取って前に持っていく相撲だから横綱になった。そういうところを見本にしてほしい」と注文する。

 もちろん粘り強さは不可欠で、苦戦でも白星をもぎ取る相撲がないと3場所33勝以上は難しいが、それはあくまで「上積み」。まずは勝つべくして勝つ相撲を増やして土台や型をつくらないと、上がっても務まらない。

 条件を多少甘くしても新大関が欲しい半面、すぐ転落するようでは意味がない。昇進の時機と力量の両立が理想ではあるが、果たして──。

▽若林哲治(わかばやし・てつじ)1959年生まれ。時事通信社で主に大相撲を担当。2008年から時事ドットコムでコラム「土俵百景」を連載中。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動