日本男子バレー大躍進の背景 フランス人指揮官による「7年越しの強化策」実る
■欧州組による底上げ
20代前半から欧州でプレーする選手が増えたのも代表の底上げにつながっている。普段から大柄な海外選手を相手にプレーすることで選手個々のレベルアップにつながったからだ。
「過去の代表メンバーと比べて能力の高い選手が揃っていることに加え、選手層が厚くなりました。攻撃を専門とするオポジットの西田(有志)に代わって起用された宮浦が活躍したり、ミドルブロッカーの3人(小野寺、山内、高橋健)は誰が出ても仕事をこなすなど、チーム力は確実に向上しています」(柄谷氏)
パリ五輪は男女とも開催国フランスを含む12チームが出場。世界ランキング上位24チームが8チームずつ3組に分かれて総当たりを行う五輪予選(日本=男子9月30日~10月8日)の各組上位2チームが出場権を獲得。残りの5枠は来年のVNL予選ラウンド終了時点(6月24日)での世界ランク上位5チームに与えられる。
「今回のVNLで4強入りするか、五輪予選で出場を決めれば、実力が本物だと証明できるでしょう。パリではミュンヘン大会以来のメダル獲得は決して不可能ではないと思います。日本にとって、この2大会が五輪への試金石になるでしょう」(柄谷氏)