日本男子バレー大躍進の背景 フランス人指揮官による「7年越しの強化策」実る

公開日: 更新日:

 五輪では1972年ミュンヘン大会で金メダルを獲得したのを最後に表彰台から遠ざかっている男子日本代表。6位入賞した92年バルセロナ大会以降の7大会のうち、5大会は世界最終予選敗退に終わり、五輪の出場切符すら得られなかった。

 開催国枠で出場した先の東京大会は7位入賞と躍進を果たしたとはいえ、今大会の快進撃には国際バレーボール連盟(FIVB)も驚きを隠さない。FIVBのネット中継「バレーボール・ワールド・TV」で先月24日のアルゼンチン戦の実況を担当したルーカス・クレイトン氏は「誰が日本を止めるんだ?」と日本のパフォーマンスを絶賛した。

 国際大会で結果を残して注目を集めてきた女子代表とは対照的に長らく低迷が続いた男子代表が飛躍を遂げた要因はどこにあるのか。男女バレーボール日本代表を長く取材し、今大会の日本の躍進を事前に予想していた柄谷雅紀氏がこう言った。

「欧州のクラブチームの他、フランスやポーランドの代表監督やコーチを歴任したフランス人のフィリップ・ブラン氏の手腕が日本の飛躍の要因の一つです。17年に日本代表コーチに就任したブラン氏は戦術の立案を担い、4人の選手が常に攻撃に参加するなど、チームとしての機能的な戦いを徹底させた。東京五輪後も代表メンバーの大幅な変更はなかったことで、17年から続く7年の強化が実って世界の強豪と互角以上に渡り合えるようになったのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    “ほぼ全裸ポスター”は制度を悪用? 過去にもあった「公序良俗ギリギリ」のきわどいポスター

    “ほぼ全裸ポスター”は制度を悪用? 過去にもあった「公序良俗ギリギリ」のきわどいポスター

  2. 2
    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  3. 3
    自民議連が目指す郵政民営化改正案の“真の狙い”…郵便料金30年ぶり値上げの先にあるもの

    自民議連が目指す郵政民営化改正案の“真の狙い”…郵便料金30年ぶり値上げの先にあるもの

  4. 4
    木村拓哉「Believe」にさらなる逆風 粗品の“あいさつ無視”暴露に続き一般人からの告発投稿

    木村拓哉「Believe」にさらなる逆風 粗品の“あいさつ無視”暴露に続き一般人からの告発投稿

  5. 5
    キャリアの分岐点になった移籍の選択…名門パリSG、年俸倍額提示した独クラブのオファーを蹴った

    キャリアの分岐点になった移籍の選択…名門パリSG、年俸倍額提示した独クラブのオファーを蹴った

  1. 6
    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 7
    「ほぼ全裸」ポスター巡り苦言のひろゆき氏らに嚙みつく…セクシー女優の"場外乱闘"が思わぬ展開に

    「ほぼ全裸」ポスター巡り苦言のひろゆき氏らに嚙みつく…セクシー女優の"場外乱闘"が思わぬ展開に

  3. 8
    西武はコーチ陣こそ休養が必要だ…貧打の根本原因は“激アマ”松井稼頭央監督だけじゃない

    西武はコーチ陣こそ休養が必要だ…貧打の根本原因は“激アマ”松井稼頭央監督だけじゃない

  4. 9
    「#萩生田百合子」がSNSで猛拡散!外苑再開発めぐるズブズブ癒着と利権が都知事選の一大争点に

    「#萩生田百合子」がSNSで猛拡散!外苑再開発めぐるズブズブ癒着と利権が都知事選の一大争点に

  5. 10
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」