「ワイはアサシオや」にも描かれた元大関・朝潮は相撲界に欠かせない力士だった
危うくペンを落としそうになって「エッ」 と聞き返したら、彼女はニッコリ笑って、ゆっくりと言った。
「あのキリッとした襦子(しゅす)のフンドシに男の色気を感じるんです。山形生まれの祖父は、亡くなるまで越中褌を愛用していました。私も母が止めなければ、自分でもしたいくらいです」
杉浦は相撲は勝負事ではなく、祭事なのだとも言っていた。となれば朝潮は欠かせない役者だろう。(文中敬称略)