カブス入り今永昇太の父はハーレー駆る元中学校長 「投げる哲学者」のルーツを両親が語る

公開日: 更新日:

 そう言って笑う孝司さんが続ける。

「私は学生時代に卓球体操をかじったり、教員になってからバスケットボール部の顧問を長く務めたものの、本格的な競技経験はありません。そんな親の子供がプロ野球選手ですからね。本人の努力はもちろんですけど、一体、誰の血なんでしょうかね。実は、小学校の教師をやっている長男も高校まで野球をやっていて、昇太よりセンスがあったんじゃないですかね。この間も、北九州市のソフトボールの教員選抜チームのメンバーとして全国大会に行っていた。子供の運動神経は学生時代にバレーボールをやっておったという家内から受け継いだんでしょうね。ねえ、やっぱりアンタの血かね?」

 孝司さんにそう呼びかけられ、朗らかに応じる母の京子さん(57)も実は中学校の先生だ。大分県内の芸術大学で声楽を学び、今も教壇に立つ現役の音楽教師である。

 京子さんが今永の幼少期を振り返る。

「手のかからない子で、小学校から高校までの12年間、1日も学校を休みませんでした。あれは小学校1年生のときでしたか。近くの公民館で予防接種があったのですが、注射を打たれる前から、わんわん泣きじゃくる子がほとんどの中、昇太はまったく、そういうことがなかった。いや、痛いし、恐怖心もあったと思うんです。でも、泣かない。唇を噛んで我慢するんです。兄弟喧嘩でベソをかくことはあっても、決して涙を見せない。私自身、昇太が泣いたのを見たのは、たった1度だけです。高校3年生のときの夏の予選2回戦で、自らの打点でチームが勝って、涙を流したのが最初で最後。チームメートの親御さんも、『あっ、昇太クンが泣いてる!』と驚いたくらい。我慢強い子ではあると思います」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し