坂本紘司氏が語る“湘南らしさ”とは? 最下位で社長就任も「継続してやるしか!」と決意
湘南ベルマーレ社長 坂本紘司インタビュー(上)
少し遅くなりましたが……。あけましておめでとうございます。ゲンダイ読者の皆さまの2024年が、幸多からんことをお祈りしております。
改めまして「初めまして!」。湘南ベルマーレの社長の坂本紘司です。
ジュビロ磐田、湘南ベルマーレでプレーした後、2012年に引退して湘南のフロントに入り、GMに就任したのが2022年の12月です。そして2023年6月から社長を務めさせていただいています。
おかげさまで2023年シーズンの湘南は、苦しいシーズンになりましたが、なんとか降格を免れて2024年シーズンも、J1で戦うことができるようになりました。ご心配をお掛けしましたが、皆さまの熱い応援のおかげです。本当にありがとうございました。
社長に就任した時、湘南は12試合勝ちなしという状況にあり、最下位に沈んでいました。その後も3試合、勝利に見放されてしまい、正直に言わせていただくと「このタイミングで本当に自分で良いのか」と思いました。
しかも、それまでGMとしてチーム編成に関わり、さらにチーム経営の面でも責任のあるポジションだったことから「世間から厳しい声があがるだろう」と思いました。ただ、選んでいただいたからには「やるしかない!」「浮上させるしかない!」という決意を持って仕事に臨みました。
そもそもシーズン前は「5位以上」という目標を立てていました。
開幕戦のサガン鳥栖とのアウェー戦を5ー1で大勝し、1試合を消化した時点ですが、順位表のトップに立ちました。第3節は優勝候補の川崎フロンターレの本拠地に乗り込み、結果は1ー1の引き分けに終わりましたが、試合内容は一歩も劣っていませんでした。
ところが……そこから最下位にまで転がり落ちてしまいました。就任した時、目標に遠く及ばず苦しんでいるチームに「目の前の試合に集中し、1試合に全てを注いて戦っていこう」とチーム全員に伝えました。