中日立浪監督「急転退任」の舞台裏と3年連続最下位の元凶…次期監督候補は2人に絞られる
立浪監督は現役時代、その圧倒的な実績で誰からも畏怖される存在だった。評論家としてグラウンドを訪れれば、選手はベテランから若手まで直立不動で挨拶する。
監督就任後も、王様然と振る舞った現役時代と変わらぬ強権的なやり方で選手との間に溝ができ、特に中堅以上の選手から反感を買った。一貫性のない選手起用、ちぐはぐな采配にはファンからも批判の声が上がったが、「チーム低迷の大きな原因は球団にもある」と、前出の関係者がこう続ける。
「チーム再建の切り札として立浪監督を招聘しながら、補強らしい補強をしない。現役ドラフトで獲得した細川成也が2年連続20本塁打と覚醒した以外、補強で当たった選手は皆無です。立浪監督の意向でもあったとはいえ、ここ2年間で大学・社会人の内野手を育成を含めて7人もかき集めるドラフトの迷走。立浪監督の契約最終年で勝負をかけた今季の3年目も、目玉の補強は35歳の中田翔、42歳の中島宏之を筆頭に29歳の上林誠知、30歳の山本泰寛の戦力外4人衆だけ。支配下の新外国人も盛りの過ぎたディカーソンただひとりで、3年間でFA補強には動こうともしなかった。立浪監督が球団のバックアップ態勢に不信感を抱くのも当然です」