広島新井監督がブチギレた阪神藤川監督の“無思慮”…視線合わせて握手も遺恨は消えず
後輩の“カチコミ”に失笑
実際、新井監督には思うところがあるようだ。さる広島OBがこう言う。
「(危険球直後の)藤川監督の態度にはさすがに怒っていました。阪神で一緒にプレーした経験はありますけど、頻繁に食事をしたり、一緒に遊びに行くような仲ではなかった。お互いをよく知る間柄ならまだしも、藤川の言動は理解しがたく、『何言ってるのか、さっぱりわからんかった』と失笑していたと聞きました。16日のメンバー表交換時に視線を合わさなかったことについても、藤川監督と一緒にされたくないと言わんばかりに、『そんなにあおらんでください』と苦笑いを浮かべていたそうです。そんな中、新井監督が自ら歩み寄ったのは、マスコミやSNSによる雑音を封じるためです」
新井監督は試合後、「こちらとしては謝罪していたんだけど、(藤川監督に)ああいうふうに来られたら、チームを預かる者、年長者としても、腹に据えかねるものがあった」と吐露。ベンチからのヤジも一切なかったとしたうえで、メンバー交換の際の一連の行動について謝罪した。先輩が大人の対応を取った一方で、後輩である藤川監督は「ここでお話しすることではない。質問に上がること自体が、会見としてはふさわしくないんじゃないか。ファンの方もたくさんいらっしゃいますから、そこはあんまりするべきじゃないのかなと思う」などと、言及を避けた。
前出の飯田氏は言う。
「元はといえば、新井監督と藤川監督がきちんと話をして手打ちをすれば済むことです。しかし、同じ監督の立場にあるとはいえ、後輩である藤川監督が先輩の新井監督にあそこまでスゴんだのは、さすがにやりすぎの感はあります。この日、新井監督の方から歩み寄ったわけですが、本来なら、藤川監督の方から頭を下げるべきではないか。この日のメンバー表交換時も、新井監督が帽子を取って挨拶しているのに、藤川監督は帽子を取らなかった。『年上を敬え』とまでは言いませんけど、藤川監督の態度を面白くないと感じるのは、新井監督に限らないのではないか。このような言動は、いらぬ敵をつくりかねません」
長いシーズンを戦っていれば、逆に阪神の投手が死球を与えるケースも出てくる。
「僕が阪神の投手だったら、あれだけ藤川監督がスゴんだ以上、絶対に当てちゃいけないとプレッシャーを感じるでしょう。捕手も同じ気持ちを抱いても不思議ではありません」(飯田氏)
この日は阪神が勝利し、カード勝ち越しを決めたが、藤川監督と新井監督の真の和解はいつになることやら……。
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阪神と言えば、日刊ゲンダイは03年に首位打者、05年に球団記録の147打点で打点王を取った今岡真訪(誠)氏の人気コラム「感性のチカラ」を連載中だ。そこで綴られた激動の野球人生、経験してきた壮絶な体験の数々とはーー。
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