「今夜は何を飲もうか」オキ・シロー著
グラスを最初に口元に持ってきた時に香る匂い。日本酒やジン、ブランデーなどそれぞれに独特のいい匂いを放つが、中でも一番気に入っているというスコットランドのシングル・モルト・ウイスキーの魅力にはじまり、これほど透明で美しく純粋無垢な酒はないというウオツカ、「残酷なまでに美しい」という形容がぴったりなカクテル「ギブソン」など、酒やカクテルにまつわるエピソードやウンチクをつづる。
さらに、午前11時に開店する青山通り沿いのバーや、中華料理店付属のバーなど、とっておきのバーの話題や、酒を飲む場面が印象的な小説、そして酒に欠かせないつまみまで。軽妙な文章で酒文化の奥深い世界に誘う、酒を巡るエッセー集。
(TAC出版 1600円+税)