【イスラームを知る】急速に存在感を増すイスラーム。これまでなじみ薄い日本人にも必須のイスラーム世界情報だ

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「イスラームと日本人」洋泉社ムック

 一般に日本人にはなじみの薄いイスラームだが、実は関わりは意外に長い。さかのぼれば正倉院の御物はシルクロードを通って渡来したイスラーム世界のものが多くある。

 明治になると文明開化のもとで西洋の基準でイスラーム世界を「未開野蛮」とする福沢諭吉のような見方が広まる一方、会津藩白虎隊の生き残りとしてエジプトの運命に深く共感する作家・東海散士なども出てくる。日本人初のムスリムといわれる山田寅次郎や初のメッカ巡礼者・山岡光太郎らが出てくるのも明治。昭和に入ると満州国建設の機運をにらみつつイスラーム世界への接近を図る右翼の跳梁が目立つようになった。写真の多い便利なムック。(洋泉社 1300円+税)



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