「代体」山田宗樹著

公開日: 更新日:

 人間の意識を肉体から取り出す技術が確立。長期入院を余儀なくされた患者らは、専用の人造人体「代体」に意識を移送させ、治療による肉体的苦痛を味わうことなく、普通の社会生活を送ることが可能になった。

 最先端の代体を売るメーカーの営業マン・八田は、レベルFのトラブルが発生したと連絡を受け、病院に駆け付ける。がん治療で代体を使用中の喜里川の本体が治療の副作用で死亡してしまったのだ。代体のエネルギーは最長31日しか持たず、代体から代体への意識の移送は法律で禁じられている。数日後、八田は自分の葬式を終えた喜里川がエネルギー切れ2日前に姿を消したことを知る。

 禁断の領域に踏み込んだ長編エンタメ。(KADOKAWA1700円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動