民主主義だから読書が真価を発揮する

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 読書は基本的に1人で行う作業だ。この孤独な作業を通じて思考力を徹底に的鍛える。ただし、「知識のための知識」には意味がない。現実に知識を生かしたときに初めて知識は意味を持つのである。

 そのようなことが保証されるのは、個人の内心の自由と政治活動が保証されている民主主義制度の下においてだ。現下の日本政治にはさまざまな問題がある。尊敬できる政治家や官僚も少ない。それであってもわれわれは、諦めてはいけない。本を読んで、よく考えた上で友だちと議論する。この過程を通じて自分の考えが形成される。このようにして読書を通じて個人は社会とつながることができるのだ。1人1人の力は微力であっても、決して無力ではない。そのような勇気を本書は読者に与えてくれる。 ★★★(選者・佐藤優)

【連載】週末オススメ本ミシュラン

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