「夜の側に立つ」小野寺史宜著

公開日: 更新日:

 39歳の野本了治は、高校時代のバンド仲間4人と湖畔で飲んでいたが、壮介に誘われて夜の湖にボートをこぎ出した。ボートは転覆し、野本は助けられたが壮介は死んだ。壮介の妻、君香はそのとき妊娠していて、やがて男の子を産んだ。壮介と君香は学年一の美男美女のカップルだったが、君香のアメリカ留学で一時別れ、後に結婚した。

 野本は21歳のとき、君香に愛を告白しようとしたが、できなかった。ボートに乗っていたあのとき、壮介は生まれてくる子供を「蓮人」と名付けると言った。そして、野本に「おまえの子じゃないよな?」と聞いたのだ。

 過去と現在、4つの時間を行き来しながら描かれる切ない恋の物語。

 (新潮社 1700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末