「人みな眠りて」カート・ヴォネガット著 大森望訳

公開日: 更新日:

 新聞社の社会部長のハックルマンの関心はニュースだけで、クリスマスなど眼中にないが、商工会議所の会頭を務める社主から、クリスマスのイルミネーションコンテストの広報部長に任命されてしまう。優勝者を決めるため、部下と一緒に夜な夜な応募作を見て回っていたハックルマンは、前科者のグリボンと再会する。賭博の胴元だった彼は、脱税容疑で逮捕されたが、刑期を終えて出所したようだ。別名を名乗り、豪華な屋敷に住む彼のイルミネーションは他の追随を許さぬ出来栄えだった。しかし、数日後、彼のイルミネーションに使われていた石膏像が何者かに盗まれ、懸賞金がかけられる。(表題作)

 名手の生前未発表作品16編を収録した短編集。

(河出書房新社 920円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情