「秋田犬のおやこ」酒巻洋子写真・文

公開日: 更新日:

 今春、オリンピックに出場したロシアのザギトワ選手が金メダルのご褒美におねだりしたことで一躍、世界中の注目を集めた「秋田犬」。ザギトワ選手に抱かれる「マサル」の姿を見て、秋田犬の魅力を再認識した日本人も多いのではなかろうか。

 本書は、その秋田犬のユキとカイの間に生まれた4匹の子犬の成長を記録した写真集だ。

 雄3頭、雌1頭のきょうだいが誕生したのは今年の1月11日。出産直後、自分の中から出てきた子供たちを「何だろう」と困惑したような顔で確かめるように見つめていたユキだが、初めての授乳が始まると母性が目覚めたように顔つきがやさしくなる。その表情の変化に、こちらまでほおが緩んでくる。

 生まれたての子犬は、両親に比べ毛色がやや濃く、まだ大地を踏みしめたことがない、まっさらな肉球はピンク色に輝いている。

 おっぱいを飲んだ子犬たちは、1日で倍に膨れたように見えたという。ひと昔前の人間の父親のように、出産時には何もやることがなく、ストーブの近くで昼寝をしていたパパ犬のカイが、子供たちの様子を見にくるが、ユキにうなられ、近づけない。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ