「生きるための図書館」竹内悊著

公開日: 更新日:

 近年、図書館は本を貸し出すだけの存在から変わりつつあり、地域でさまざまな役割を担い始めている。本書は、そんな人と図書館の関係を見つめ、その未来を考える。

 まずは多摩地区のある市立図書館分館の一日を紹介。中央図書館と分館10館がある同市では、誰でも自宅から歩いて10分以内に図書館という環境を実現。市民1人当たりの年間貸出数は全国平均の2倍を超える。その図書館サービスの発展を支えたのは、子供の読書環境をより良いものにと考える民間の有志の活動と図書館員によって続けられてきた努力だった。

 その歴史を振り返る一方、東日本大震災の被災地で、図書館員がどのような取り組みをしたのかなども紹介、人と本をつなぐ仕事と図書館の役割を考える。

 (岩波書店 780円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方