<45>彩子が黄色の目で桃地を見つめる
彩子のお見舞いにいくため、桃地は学校を早めに出ることにした。古時計の錘が下がっていたので、扉を開けてハンドルを回す。
桃地をドナーにする生体肝移植すら拒む彩子の言い分を思い出す。
「ドナーになったら、事前の精密検査で何度も平日の昼間に大きな病院にまで出向かなきゃい…
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