「韓国の大統領はなぜ逮捕されるのか」 西岡力著
韓国の大統領選挙で尹錫悦(ユン・ソクヨル)が当選し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が検察の捜査を受けた。全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)、李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クネ)も退任後に逮捕されている。朴槿恵は北朝鮮や従北勢力に対して厳しく、極左政党のリーダーを逮捕させた。
それに対し、当時、検察幹部だった尹錫悦は、著者からみれば「でっちあげ」のスキャンダルで朴槿恵の弾劾を指揮した。韓国政治の座標軸が左寄りとなり、「中道」の政治家が「保守」といわれている。大統領選でもし李在明(イ・ジェミョン)が尹に勝っていたら、韓国軍の指揮権を持つ米韓統合司令部の解体という事態になり、米陸軍の韓国撤退につながりかねない。
歴代韓国大統領の死闘を描く。
(草思社 1980円)