「桜華」 武田賴政著

公開日: 更新日:

 三浦半島にある防衛大学校に女子学生が初めて入学したのは1992年、防大が発足して40年目だった。

 イージス艦の初めての女性艦長となった大谷三穂は、龍谷大2年生のとき、湾岸戦争で危機感をもち、女性に門戸を開いた防大を受験、「防大女子1期生」となった。

 当時は女子学生が敬礼しても、男子の先輩は答礼もしなかったという。「母性保護」の観点から、女性隊員は戦闘部署には配置されなかった。三穂は海上自衛隊に配属されたが、女性は練習艦にしか乗れない。幹部中級課程で米海軍のイージス型ミサイル駆逐艦で実習航海をしたとき、艦長が自分と同年配の女性であることに気づいた。

「防大女子1期生」が見た自衛隊の深層を描くノンフィクション。

(文藝春秋 1980円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カブス鈴木誠也が電撃移籍秒読みか…《条件付きで了承するのでは》と関係者

  2. 2

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  3. 3

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

  4. 4

    薬物疑惑浮上の広末涼子は“過剰摂取”だったのか…危なっかしい言動と錯乱状態のトリガー

  5. 5

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  1. 6

    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

  2. 7

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  3. 8

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育

  4. 9

    松田聖子は雑誌記事数32年間1位…誰にも負けない話題性と、揺るがぬトップの理由

  5. 10

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ