「ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション」川出正樹著
「ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション」川出正樹著
日本で紹介された翻訳ミステリーの双書、全集の数は、戦後78年間で100近くにのぼる。
1953年から刊行されている早川書房の「ハヤカワ・ミステリ」は、世界最大級のミステリーシリーズである。また、東京創元社の「世界推理小説全集」(1956~60年)は、スマートな装丁で戦前の探偵小説のイメージを変えて、新しい読者層を開拓した。さらに国書刊行会と藤原編集室の「世界探偵小説全集」(1994~2007年)が刊行されたことが、古典ミステリー再評価の動きを生んだ。
双書という枠組みから翻訳ミステリーを見たユニークな研究書。戦後ミステリー双書、全集の一覧付き。
(東京創元社 3520円)