(12)日課は燕の落とし物の掃除
燕の子が、かまびすしい。重三郎はその下でせっせと箒を使っている。
親鳥は雛の口に餌を放り込んでやる。雛が静まるのは束の間、すぐまたジージーとヤスリを摺りあわせたような濁声をたてた。親鳥は一瞬きょとんとする。雛は思いっきり黄色い口を開く。親鳥は眼をぱちくりさせてから、大空…
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