「モノ」小野寺史宜著
「モノ」小野寺史宜著
清藤澄奈は東京モノレール株式会社総務部に勤務している。ある日、モノレール絡みのテレビドラマを作りたいという話がきた。深夜帯で4週連続放送の30分ドラマだ。内容は未定だが、タイトルは「東京モノライフ」。シナリオライターの小倉が、回ごとに沿線の各駅を利用する人の話にすることを思いつく。来年が東京モノレール開業60周年ということで、猪股部長も乗り気になる。
午後7時過ぎ、仕事を終えて帰途につく澄奈にメールがきた。送信者は坂潤一郎。大学の同級生で金融会社勤務だが、4月から浜松町勤務になったという。
運転士や施設区の技術者ら、モノレールに関わる人びとを描くお仕事小説。
(実業之日本社 1870円)