<第1回>「映像化したい」と思ってから3年もかかってしまった
情報番組のようにするなら成り立つとも言われました。リポーターが店に行って一人飯するという構成でも情報番組なら成立します。しかし、僕はどうしても作者の世界観をドラマで表現したかった。結局、原作を最後まで面白がっていたテレビ東京の編成の方に拾ってもらうまで3年以上かかってしまったのです。
Season1が始まった時には、こんなに番組が続くなんて思ってもみませんでした。この番組は、いってみれば主人公・井之頭五郎の「モノローグショー」です。それで原作の世界観を描き、作者の久住昌之さんに納得してもらうものを作りたいという思いだけで作りましたので、始まった当初は視聴率とか考える余裕もなかったです。
それがSeason1の後半くらいから、ネットがざわつき始め、若いADが「盛り上がっているみたいです」というほどでした。そのとき初めて、視聴率を意識し始めました。でも、まさか2回目があるとは全く想像もしていませんでした。(つづく)