民放5局で唯一 全時間帯でマイナスに転じた“日テレの敗因”
今月中旬、在京キー局の18年度上半期の決算書が出揃い、話題をさらったのはテレビ朝日の躍進であった。14年から17年まで4年連続、月間では58カ月連続で3冠王の日本テレビはどれだけ窮地に追い込まれているのか。視聴率=CM料金に跳ね返るため、民放各局は死に物狂いだが、どの局が一体“視聴者ファースト”なのか。数字を読み解くとその実態が見えてくる。
まずは別表を見てほしい。全日帯(6~24時)、ゴールデン帯(19~22時)、プライム帯(19~23時)の上半期視聴率を示したものだ。3つの時間帯ともに順位は①日本テレビ②テレビ朝日③TBS④フジテレビ⑤テレビ東京と前年同期から変動はないが、特筆すべきは日テレの下落ぶりだ。5局の中で唯一、全時間帯でマイナスに転じたのである。しかも秋改編後すぐの10月の月間全日帯でテレ朝(7・7%)に0・1ポイント差で追い越され、5年4カ月ぶりに単独首位の座を明け渡してしまった。
日テレの敗因はハッキリしている。大久保好男社長が「平日午前、午後のベルト時間が苦戦している」と発言しているように、「ZIP!」「スッキリ」「ヒルナンデス!」のマンネリ化に加え、秋改編の目玉だった有働由美子キャスターの「news zero」の伸び悩みだ。