青汁CMの“悪役商会”八名信夫さんは自主製作映画で復興支援
「東日本大震災以降も日本中が毎年、あちこちで大きな自然災害に見舞われてるだろ。それで、役者としてできることを考え、被災した方々への応援メッセージを作品に込めてるんだ」
「おやじの――」は、富山県五箇山で釜飯店を営む元刑事が、生き別れになった娘と孫を捜す物語。“思いやり”がテーマだ。
一方、「駄菓子屋――」は、熊本地震1年後の熊本市と益城町が舞台。復興の名の下に地上げを強行する地元ヤクザと、それを拒む駄菓子屋の女性経営者、植木職人を描いた人情ドラマである。
「駄菓子屋――」の中でひときわ印象的なのが、「地震よりも怖いのは戦争だ。戦争は人の心を消し去る魔の消しゴムだ」というセリフ。
「僕は、岡山市で旧国鉄岡山駅の助役の次男として生まれ、9歳の時に一夜で1700人以上が亡くなった岡山空襲を体験してる。隣家の女の子が焼けただれてるのに救えず、市内の用水は焼死体で埋まってた。軍医だった叔父は広島の原爆で死んだ。戦争なんてロクなもんじゃない。そんな気持ちも加えたんだ。意外? 悪役は仕事だけだよ。アハハハ」