著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

日本人の命は軽い…トランプよ、お願いだから去ってくれ

公開日: 更新日:

 どんくさい国だ。この国の核についての優柔不断さは恥ずかしい限りだ。核兵器禁止条約の批准国が発効に必要な数に達したというのに、日本はまだ賛同しない。あれだけ多くの犠牲を出し、あれだけ広島と長崎で黙とうを捧げ「二度と過ちは繰り返しません」と石に刻みながら猛省してきたのに、だ。条約批准から逃げた菅首相もしれっとして何も言わない。

 何が「核兵器のない世界を」だ。今までどの口で言ってきたんだ。世界中に屁をかまし続けてるようなものだ。「私らは戦争の過ちは犯しませんが、代わりにアメリカに基地とお守り代をお供えして核ミサイルでこの島を守ってもらってますので、核禁止しますと言うとアメリカに、じゃ日米同盟どうすんだ? おまえら自衛するのか? 逆らう気かと詰められたら仕方ないですし」という屁理屈で居直ってきただけだ。

 今年もだったが、じゃ、前首相も広島と長崎に何をお祈りに行ったのか? 脳の半分で「核のない世界」と祈りながら、あとの半分で「でも核でしっかり守ってもらってます」か。そんな二重人格の詭弁を、小学生にどう説明したらいいのかな。道徳の授業でも教えようがないその「不条理」に国は絡まってしまっている。何でもアメリカさんだ。被爆国で批准しないのはおかしいだろ。「核は抑止、戦争を防ぐ」と誰かも念仏のように言っていたが、ドタマのおかしい独裁者かテロ集団がその爆弾を持ったら、抑止どころか何をするか分からないだろうが。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方