ダンディ坂野さん「We Are The World」のような曲作りを…

公開日: 更新日:

ダンディ坂野さん(54歳、芸人)

「ゲッツ!」で話題になり、一発屋と言われながら、バラエティーやCMなどで長年活躍しているダンディ坂野さん。芸人になる前はアイドル歌手を目指していたダンディさんにとって、目指すのは1980年代に世界のトップミュージシャンを集めて作られ、世界中でヒットした「We Are The World」のような曲を作ること。所属事務所の大勢の芸人たちで歌って紅白を狙いたい!?

  ◇  ◇  ◇

 20年前、芸人事務所の吉本さんのRe:Japan(ダウンタウンはじめ吉本所属タレント11人による音楽ユニット)が「明日があるさ」を歌われているのを見て「アットホームでいいなぁ」と憧れました。

 その思いがずっとあったから、2年ほど前に「僕の所属のサンミュージックの芸人たちみんなで歌いたい!」と考えました。それも「We Are The World」のように一人ずつ歌えるよう、各自のソロパートがあり、リレー形式で。うちは僕やカンニング竹山の古株を筆頭に、小島よしおや髭男爵から、ぺこぱまで変わった芸人や派手な若手が多いので、面白いんじゃないかと思いまして。

 でも、そこそこテレビに出てきた芸人じゃないと、「だれだよ!」と言われちゃうので、20組で30人くらいかと思います。こればかりは事務所がゴーサインを出して、スケジュールから楽曲から費用まで、やってもらわなくちゃならないですけどね。

 僕自身は1年前の自粛期間から音楽を学んで、パソコンでオリジナルの楽曲を作ってるんです。小学生から高校まではアイドルや歌謡曲が全盛の時代で、田原俊彦さんや松田聖子さんが大好きでした。ほかにも安全地帯やカッコよかった世良公則さんのツイストなど歌謡番組にそれまで出てこなかったタイプのバンドも好きで。

 自分も歌手をめざそうと考えていたけど、アイドルとか言ってられる年じゃなくなった頃にテレビでバラエティーがはやりだし、僕もバラエティーで活躍できないかと芸人を目指したんです。

 1年前の自粛の期間に「好きな音楽をこの機会に作ってみよう」と自宅にこもり、独学で曲の録音を始めたんです。最初は好きな曲のカバーをやってましたが、そのうちオリジナルも作り始めて。

 これが楽しいんですよ! 自分で歌詞を書き、曲をつけたら、パソコンでカラオケを制作するのですが、僕は楽器ができないので、ドラムも他の楽器もマウスでパソコンに打ち込んでます。キーボードは使いますが、和音を弾く程度で。

 そのカラオケを聴きながら歌を録音して、音のバランスを調整し、歌に合わせた動画の制作まで一人でやってます。動画は無料の動画サイトにある背景から「街」「海」「夕やけ」とか選んで、スーツ姿で歌ってる僕は画面の端にワイプで出すんです。昔のレーザーディスクのカラオケ映像風というか(笑い)。

副社長!資金とゴーサイン頼みます

 その動画を去年の夏から配信してます。自己満足のユーチューブですけど、楽しみにしてくれている方もいてくれて。録音やアプリにトータルで30万円くらいかかってますが、「音楽を作るってこんなに楽しいんだ!」と、この年になってあらためて気づいて、充実してます。

 オリジナルは歌謡曲が多いです。「渚はコバルトブルー」という曲は80年代の聖子さん風で、事務所の後輩の女の子に歌ってもらいました。「渚のバルコニー」じゃない(笑い)。

 だから、死ぬまでに事務所の芸人たちみんなで歌う曲をレコーディングできる時が来れば、曲作りに携わりたい! うちは他の事務所から来た芸人が多いので、たとえば「よそではダメだったけど ここに来て花が咲いた 場所が変わればいいことがあった」みたいな歌詞ならいいかなと。なんなら、曲も付けて実現したら、版権をガッポリもらおうかな(笑い)。

 実際にやると決まった時は会社の人は「ちゃんとした作詞家、作曲家でやる」と言うと思いますけどね。ブッチャーブラザーズの岡(博之)さんが副社長になりましたから、話は通しやすいかな。実は竹山には前に話しました。竹ちゃんは僕なんかより芸人の統率力があるので、芸人たちに話を通してまとめてくれると思う。歌はうまいかわからないけど(笑い)。でも、ドラムができるそうなので、叩いてくれるのもいいですね。

 僕のユーチューブで僕とデュエットをしてくれた鳥居みゆきはうまいし、モノマネの芸人は歌が上手。各芸人でソロパートを録音、撮影して、最後に「We Are The World」並みに全員で大合唱したい。この曲が当たれば紅白までいくかもしれません。それが死ぬまでにやりたいこと。

 まずはお金の面で新しい副社長、まとめ役として竹ちゃんに了承を取らないと。僕は企画と楽曲という「おいしいとこ取り」をします。今までもそうやって生きてきましたし(笑い)。

(聞き手=松野大介)

▽1967年1月、石川県生まれ。96年からピン芸人として活動。「ゲッツ!」のギャグで一世を風靡。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    「アッコにおまかせ!」存続危機 都知事選ミスリードで大炎上…和田アキ子には“75歳の壁”が

  2. 2

    都知事選敗北の蓮舫氏が苦しい胸中を吐露 「水に落ちた犬は打て」とばかり叩くテレビ報道の醜悪

  3. 3

    石丸伸二氏に若者支持も「上司にしたくない?」…妻や同級生の応援目立った安野貴博氏との違い

  4. 4

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 5

    日テレ都知事選中継が大炎上! 古市憲寿氏が石丸伸二氏とのやり取り酷評されSNSでヤリ玉に

  1. 6

    松本人志の“不気味な沈黙”…告発女性が「被害受けた認識ない」有利な報道に浮かれないワケ

  2. 7

    石丸伸二氏は都知事選2位と大健闘も…投票締め切り後メディアに見せた“ブチギレ本性”の一端

  3. 8

    東山紀之はタレント復帰どころじゃない…「サンデーLIVE‼」9月終了でテレビ界に居場所なし

  4. 9

    安藤美姫が“不適切キャラ”発揮ならメディアは大歓迎? 「16歳教え子とデート報道」で気になる今後

  5. 10

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる