上野・鈴本7代目が胸に刻む先代、先々代の言葉「顔付けは別だよ」

公開日: 更新日:

「鈴本演芸場」7代目席亭・鈴木敦さん

「芸人さんとお客さんを大事にすることが常々行われている世界」と上野鈴本7代目席亭の鈴木敦さんが考える寄席演芸界。子どものころから、その空気感は身近にあったという。

「父にうまくやられたなと思います」と、跡取り意識を注入された過程を、次のように振り返る。

「小学生のころ、お正月に手伝いをすると、芸人さんからお年玉がもらえることを覚えたんです。黙って入り口に立っているだけで、席亭の息子だからって。(5代目柳家)小さん師匠、(古今亭)志ん朝師匠などみなさんにいただきました。ポチ袋は今も大切に持っています。楽屋に行けば、先代の(紙切りの林家)正楽師匠が何でも切ってくれました。楽しかったですね」

 将来的に演芸場を継ぐという運命は中学、高校時代には自覚していたが、大学卒業後は「父に好きなことをやってほしい」と言われ、興味があった広告業界の入社試験を受け、大手広告代理店に入社した。

人事、営業、最後はテレビ局の担当をやりました。仕事の仕方は今の役に立っていますね」という経験を積み、30歳で退社。「そろそろ戻ってきてほしい」。父にそう言われ、未練なく家業に入った。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  2. 2

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  3. 3

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  4. 4

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  1. 6

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑でCM動画削除が加速…聞こえてきたスポンサー関係者の冷静すぎる「本音」

  3. 8

    佐々木朗希が患う「インピンジメント症候群」とは? 専門家は手術の可能性にまで言及

  4. 9

    綾瀬はるかは棚ぼた? 永野芽郁“失脚”でCM美女たちのポスト女王争奪戦が勃発

  5. 10

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり