飯星景子さん アジアの本格アクション映画の現場をのぞき見たい
そこで考えたのが香港映画のお茶くみ。香港映画には「茶水係」という人がいるんです。どんな撮影現場にもキャストや監督たちスタッフ各自のマイポットがあり、甄子丹(ドニー・イェン)とか名前が書いてある。
そういう各自の飲み物を管理する係で、今でいうケータリングの一部ですけど、一人一人の好みに応じる飲み物専門の係が香港には伝統的にいるんです。映画の最後のクレジットにも茶水さんの名前がちゃんと出ます。
たぶんオバちゃんが多いと思いますが、私もオバちゃんなので、その係に潜り込んで撮影現場の隅からアクション撮影をずっと見ていたい。それで撮影を勉強するところから始める。
勉強が身についた頃、日本で現場に関わりたいので、日本もぜひ格闘アクション映画をたくさんつくっていただきたいですね。
(聞き手=松野大介)
▽飯星景子(いいぼし・けいこ) 1963年2月、大阪府出身。80年代から映画解説やワイドショーなどテレビで活躍。父は作家の飯干晃一氏。