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吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<172>「早貴被告に海外に行かれたら和歌山県警は難しいことになります」

公開日: 更新日:

■3回の電話でのやりとりは30分に及んだ

 この時、公衆電話から計3回連絡があった。約30分のやりとりであるが、これほど詳細な電話は初めてのことである。チクリ主はやくざ者でもなく教養は高い。そしてアクセントに何の違和感もないことから東京に住むものであると想像できた。

 察するに早貴被告との間に深いパイプを持っているのだろう。覚醒剤ルートを紹介した者である可能性があると思った。

 自分の身元を明らかにできない理由はそれなのかもしれない。記憶が薄れないうちにやりとりを残す必然性があるのでこれを取材ノートに記した。(つづく)

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