小出恵介「テレビの世界に絶対に戻りたい」無期限活動停止で“どん底”を見た俳優の覚悟
芸能界に『借り』がある
──それでも日本の芸能界へかじを切ったのは?
「芸能界に『借り』があるというか、そこでやり残したという消化不良な気持ちだったり、文字通り『迷惑をかけた』という思いがあったからですね。お世話になった方々へ借りを返したい、できることなら清算したいなと。5年の間には、ニューヨークまで来てくれて“日本でやらないとダメじゃん”と背中を押してくれた方もいれば、帰国していろいろな人たちと会う中で、映画プロデューサーの奥山和由さんの作品(21年公開の映画『女たち』)に出演するご縁もいただきました。小出恵介がまだ日本の芸能界でやるべきことがあるんだなと思えたのは、とても大きかったですね」
──映像作品で復帰し、着実にカムバックの道を歩んでいるようにみえるが、地上波のテレビはまだ。いずれは出演したい?
「はい。確実にめちゃくちゃあります。僕はテレビで育ててもらった。そこを踏まえての小出恵介だったので、願わくば絶対に戻りたい。予定ですか? いまのところありません。ただ復帰に明確な条件がないのであれば、それはチャンスでもある。僕にできるのは、お声がかかるまで、きちんと準備をして待つことだけ。いまは、止めてしまった時をリスタートさせる旅の途中。まだまだ“借り”は返せていません」
──最近、ユーチューバーの肩書きが加わったようだが?
「えっ、本当ですか(笑)。あくまでベースは、俳優の小出恵介で頑張っていきます」
5年間の大きな借りをどう埋めるのか、刮目だ。
(取材・文=小川泰加/日刊ゲンダイ)