著者のコラム一覧
増淵敏之法政大学大学院政策創造研究科教授

1957年、札幌市生まれ。法政大学大学院政策創造研究科教授。専門は文化地理学。東芝EMIやソニー・ミュージックエンタテインメントなどでコンテンツ制作に携わった経歴を持ち、現在はコンテンツツーリズム学会会長や文化経済学会日本特別理事などの公職も務める、コンテンツ戦略の第一人者。「ローカルコンテンツと地域再生」(水曜社)、「『湘南』の誕生」(リットーミュージック)、「おにぎりと日本人」(洋泉社)など著書多数。最新刊に「韓国コンテンツはなぜ世界を席巻するのか」(徳間書店)がある。

(3)「愛の不時着」北朝鮮ピョンヤン駅はモンゴルで撮影 意外と多い韓流ドラマの海外ロケ

公開日: 更新日:

 作中に登場する北朝鮮のピョンヤン駅、ケソン駅はモンゴルのウランバートル駅が使われており、キーショットのひとつ、セリとジョンヒョクが乗った列車が止まってしまい、野宿をすることになる草原もウランバートル郊外で撮影されている。

 16年から17年にかけて放送された「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」もカナダ・ケベックでロケが行われている。第4次の作品は当初は海外ロケが多く、16年放送の「太陽の末裔」もギリシャでのロケを盛り込んでおり、制作予算が潤沢に使われている点が日本のドラマと大きく違う。

 また「愛の不時着」はソウル首都圏以外のロケ地も多く、北朝鮮が舞台になっているシーンはモンゴル以外にも韓国国内でふさわしい場所を見つけてロケを実施したと思われる。まさしくロケコーディネーターの力量のなせる業だろう。

 もちろん、この作品でもソウル各所もロケで使われており、とくにプロダクトプレースメントの手法で提携した飲食店、カフェチェーンなどが作中に効果的に盛り込まれている。韓流ドラマはCATVの放送局が参入しているので、CMは入らず、その代わりスポンサーの店、商品がドラマのなかに登場する広告手法を取ることが多い。韓流ドラマを見る上での注目点のひとつであろう。(つづく)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    悠仁さんの成人会見は秋篠宮家の数々の危機をいっぺんに救った

  2. 2

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  3. 3

    「ホラッチョ!」「嘘つき!」とヤジられ言葉に詰まり、警察に通報…立花孝志はミルクティーが手放せず

  4. 4

    下半身醜聞・小林夢果の「剛毛すぎる強心臓」…渦中にいながら師匠譲りの強メンタルで上位浮上

  5. 5

    備蓄米放出でもコメ価格は高止まり…怪しくなってきた農水省の「実態把握」

  1. 6

    フジテレビの資金繰りに黄信号…9割超もの広告スポンサー離脱、CM再開も見通し立たず

  2. 7

    “勝ち組”は中澤、辻、藤本…「モーニング娘。」たちの明暗

  3. 8

    日テレ「さよなら帝国劇場」でわかったテレビ軽視…劇場の階段から放送、伴奏は電子ピアノのみ

  4. 9

    備蓄米放出でもコメ高騰は抑えられない!「コシヒカリ」応札集中確実…得をするのは自民の“大票田”のみ【上位10品目リスト付き】

  5. 10

    悠仁さま「人々の幸せを願い」成年会見で高まる将来への期待…愛子さまの“国民と苦楽を共に”との比較も