小栗旬トライストーン社長就任のウラ事情…日本初「俳優組合」結成の実現度
「日俳連は主にエンタメビジネスを巡る契約不履行やギャラの未払い、労務時間などのトラブル解決の取り組みや相談に応じるというものです。そもそも日本の芸能界の考え方は俳優は一個人事業主。テレビ局や映画会社、所属プロダクションとは業務委託契約する対等関係であると解釈しているんです。その結果、労働基準法で定める使用従属性、指揮監督下の労働にはあたらないという考えです」(事情通)
極論を言えば俳優にはなんの仕事の補償もないいということなのだ。俳優は個人事業主という身分とみなされ、最低限の賃金や仕事補償、労働時間などがそもそも担保されていない。
「コロナ禍では多くの俳優が真剣に困った。売れている俳優だって安泰ではない。一度、スキャンダルを起こそうものなら仕事を全て失ってしまう。しかし、組合があれば最低限の仕事は担保されるようになる。干されるというリスクはなくなるわけです」(前出のプロダクション関係者)
エンタメ先進国においては、俳優の労働組合が存在しないのは日本だけなのだという。映画大国のアメリカではSAG-AFTRA(映画俳優組合)の存在が知られているが、韓国やカナダにも俳優の労働組合は存在している。では日本においてなぜ、俳優組合が成立しないのか。