【追悼】KANさん「愛は勝つ」ヒットの必然 最期まで“ポップミュージック”を追究し続けた生涯
努力と有言実行の人物であったらしい。このほど61歳で亡くなったシンガー・ソングライターのKANさん。
「幼い頃からクラシックピアノを習う一方で、ビートルズやビリー・ジョエルなどの洋楽も深く聴き込み、彼らの音楽はどうして魅力的に響くのか自分流に分析した。『愛は勝つ』は、たまたま当たったのではなく、ポップミュージックを追究する不断の姿勢があったからこそ生まれた曲だと思います」
そう、構成作家のチャッピー加藤氏は振り返る。
大ヒットした「愛は勝つ」は年下の友人男性からの恋愛相談を受け、励まし元気づけようと思い立ったのがはじまり。歌詞はビリー・ジョエルの「アップタウン・ガール」をパスティーシュ(模倣)、イントロ部分もおなじビリー・ジョエルの「愛する君に」から学んだ。KANさんはそれらを包み隠さずに話していたそうだ。そして多くのミュージシャンに影響を与えたことで知られる。
ASKAもそのひとりで、チャゲアス「SAY YES」は「愛は勝つ」のような曲をつくろうと思って書いたそうだ。