西川ヘレンさんのきよし師匠や家族への思い、周囲への気遣いには、会うたびに感激
昨年、芸能生活60周年を迎えられた西川きよし師匠の奥さま、西川ヘレンさん。1960年代、端正なお顔と抜群のプロポーションに、ギャップのある関西弁で大人気でした。「関西弁のめちゃめちゃうまい、きれいな外国の人!」と私も新喜劇はもちろん、ヘレンさんの出演される番組は欠かさず見ていた大ファンのひとりでした。その姿がある日を境に画面から消えた……後に知ることになるのですが、新喜劇の看板女優の座を捨て、当時駆け出しだったきよし師匠と結婚されていたのでした。
ヘレンさんにお会いしたのは三十数年も前のこと。きよし師匠に初めて食事に誘っていただき、きよし師匠とマネジャーと一緒に高級ふぐ料理専門店へ。個室の引き戸が開けられて中へ入ると、そこには着物姿のヘレンさんと当時俳優活動をされていた長男・忠志くんと、長女・かの子ちゃんの“きよしファミリー”が!
「西川の妻のヘレンでございます。いつも主人がお世話になって、ありがとうございます」と三つ指をついて丁寧に挨拶をしてくださいました。きよし師匠との食事というだけでも緊張する中、憧れのヘレンさんまで目の前にいたので、何を食べたのかほとんど記憶にありません。