都知事選での「大河休止問題」でNHKは「なぜサブチャンネル使わない?」 理由を識者に聞いた
「北京オリンピックの場合は確かに放送中にサブチャンネルへの切り替えが行われ、通常番組とオリンピックの同時放送が行われましたが、『競技が放送中だった』ため、切り替えに成功した視聴者が多かったのでは」
確かに、今回の例では、通常、『光る君へ』が始まる20時ちょうどでサブチャンネルの放送が始まることになる。そんな状況で「大河ドラマが今週は休止」という事実を知らずに20時ちょうどにテレビの電源を入れたり、チャンネルをNHK総合に合わせた視聴者ともなれば、状況が飲み込めずにフリーズしてもおかしくない。
「このような状況下に置かれた視聴者は、それこそ、しばらくの間は状況が分からずに開票速報を呆然と眺めるといった行動をとってしまう可能性があります。そのような視聴者が多発してまで両チャンネルでの放送を行うよりは、ドラマよりも報道を優先させて1週休む方が妥当と判断したNHKは、やはり、正しいと思います」
ちなみに上述の北京オリンピックの「スノーボード男子ハーフパイプ・決勝」の放送において、日本代表の平野歩夢選手が金メダルがかかった状態で滑り出した瞬間にテレビの画面が「サブチャンネル切り替え方法のご案内」に変わったため、決定的瞬間を見逃したとする声が視聴者から噴出した。サブチャンネルを使ったら使ったで別の問題が発生しかねない状況がある以上、放送休止はやはり合理的なのだろう。