「生き方を真似」…憧れのアノ人の哲学に通じる生瀬勝久の変幻自在な演技
「もともとNGみたいな芝居なんで、線引きが難しいんですよ」
(生瀬勝久/フジテレビ系「ぽかぽか」9月11日放送)
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数多くの映画・ドラマに出演し、強烈なインパクトで存在感を放っている生瀬勝久(63)。ほとんどNGを出さないと共演者が評したことを受け、生瀬本人が冗談交じりに語った言葉を今週は取り上げたい。
同志社大時代は、のちにカズレーザー(メイプル超合金)や東ブクロ(さらば青春の光)らを輩出した「喜劇研究会」や、学内の劇団に所属していた。彼が出ている舞台を見た辰巳琢郎に「誘拐のように無理やり」(朝日新聞出版「週刊朝日」2020年1月24日号)誘われ、「劇団そとばこまち」へ。槍魔栗三助(やりまくり・さんすけ)の名で関西学生演劇ブームをリードし、コント番組「週刊テレビ広辞苑」(よみうりテレビ)や「探偵!ナイトスクープ」(朝日放送)など関西ローカルのバラエティー番組にも数多く出演していた。
そうしたお笑い寄りのキャリアからか、彼が尊敬してやまないのは5歳年上の明石家さんま。「自分の5年後を見る気がするんです。こういう人になりたいなと。パワフルで、無駄なことばかり喋るという」(産経新聞出版「STAGE navi」vol.4=15年7月3日発売)と語り、さんまを「戦争という笑えない状況にあえて身を置かせたい」という着想から、2000年に舞台「七人ぐらいの兵士」の脚本を書き、共演を果たした。冒頭の番組で、その舞台を観劇したというゴリエ(ゴリ)はこう絶賛した。