今度の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は“残酷コメディー”仕立て NHKらしくない見どころ
今年の「鎌倉殿の13人」もそうなのだが、このところのNHK大河ドラマは、日本史の真ん中にいた英雄ではなく、その周辺の人物を描く物語が多い。9日からの北条義時も、かつてだったら源頼朝・義経の裏方だし、去年の渋沢栄一も幕末・明治の人気キャラは西郷隆盛や坂本龍馬だ。戦国ものでも、信長・秀吉・家康の3大ヒーローではなく、マイナー武将の明智光秀や軍師の黒田官兵衛、おんな城主の井伊直虎が主人公になった。
「歴史上の大物はやりつくしたということもありますが、名前は知られていても、史料が乏しく、出自や史実がはっきりしない人物だと、歴史的事実と矛盾しても、エピソードを創作して話を面白くふくらませることができます。おととしの『麒麟がくる』なんて、ほとんど作り話ですからね。『鎌倉殿』は三谷幸喜の脚本ですから、縦横無尽に歴史を書き換えて楽しませてくれるだろうと期待しています」(NHK関係者)
そもそも「鎌倉殿の13人」とは何なのか。鎌倉殿は鎌倉幕府の将軍のことで、2代頼家の独裁に歯止めをかけるため、13人の有力御家人(宿老)が合議制を敷いた。それが鎌倉殿の13人で、義時と父の時政もメンバーだった。