出血の様子に注意! 痔と思ったら「大腸がん」の可能性も
肛門からの出血の原因はさまざまだが、もしがんによるものなら早い治療が必要だ。
どういう場合が要注意なのか? 千葉・野田のキッコーマン総合病院院長で日本消化器外科学会専門医である久保田芳郎医師に話を聞いた。
「肛門から真っ赤な血が突然出た場合は、ほとんどの人が、がんを疑ってすぐに病院に来ます。しかし、痔などで出血することがこれまでにもよくあった、見た目にはすぐ分からないわずかな出血が続いていたというような場合は、重要視せずに放置し、病状が悪化してから来院するケースが少なくありません」
肛門からの出血の原因は、次の項目に大きく分けられる。
「(1)大腸がん(2)潰瘍性大腸炎をはじめとする消化器疾患の炎症(3)痔、の3つです。それぞれ出血の様子が異なります」
(1)は、血が便に混じっている。大腸がんは直腸がん、S字結腸がんがトップ2で、肛門に近い場所ほど血の色が赤い。ただ、大抵は“真っ赤”というより“どす黒い”といった感じだ。