網膜剥離、緑内障…「近視の度数」が強い人に“失明”のリスク
もしかしたらあなたは、重い病気に進展するリスクのある「強度近視」かもしれない。「視力は悪いけど、強度近視なんて言われたことがない」という人も、安心はできない。
強度近視はざっくり言うと、近視の「度数」が極めて強い状態をいう。多くの人が勘違いしているが、「度数=視力」ではない。度数は、近視でも遠視でもない“正視”の状態を「0」として、近視や遠視の程度を示すもの。近視の場合、数字はマイナスになり、たとえば「マイナス3D」「マイナス6D」などという。Dは度数の単位で、ディオプターと呼ぶ。
一方、視力は「見える力」のことで、「0.01」「0.3」「1.2」などと表す。
「度数と視力は違います。そして、度数と視力はパラレルではありません。視力が非常に悪ければ度数も強いことに間違いありませんが、両者の比率は一定ではないのです」(吉野眼科クリニック・吉野健一院長)
実は、度数は普通の視力検査で測定されている。ただし、視力は告げても、度数までは告げない医療機関もある。吉野院長は、度数の程度が中等度以上であれば患者にそれを告げ、今後の注意を促す。なぜなら、重大病の発症リスクがあるからだ。