臨床試験で症状改善 「プラズマローゲン」が認知症患者を救う

公開日: 更新日:

 12年にはプラズマローゲンをマウスに投与し、「記憶・学習能力を向上させる」「アミロイドβの蓄積を抑制する」「神経細胞を新生させる」など、認知症の治療と予防に有効であることを実証。14年にはアルツハイマー病(軽症・中等症)40人対象の臨床試験(単盲検)で、プラズマローゲン摂取の有効性を確認した。また、オープン試験(中等症・重症認知症)中間報告での改善効果が発表されている。

 例えば、こんな改善例もある。

 アルツハイマー病の男性(73歳)は、昨夏から急激に症状が悪化。トイレがどこにあるか分からなくなり、幻覚も見るようになった。妻との会話はかみ合わず、暴言や暴力も。夜間頻尿は1時間置きだった。

 そんな重度の認知症患者が今春からプラズマローゲンの摂取を開始。すると1カ月後には幻覚が減り、3カ月後には認知症のスクリーニング検査「MMSE」(30点満点で23点以下だと認知症の疑い)が4点→7点に。食欲や自発性も出て、スムーズに会話できるまでに改善したという。

 現在は、大規模試験(300人・二重盲検)が進行中。認知症の予防や治療が一気に進化するかもしれない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  2. 2

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 3

    石井琢朗コーチが三浦監督との《関係悪化説》を払拭、「ピエロ」を演じたCS突破の夜

  4. 4

    3人の婚外子…菊川怜の夫・穐田誉輝氏“暴かれたスネの傷”

  5. 5

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  1. 6

    橋本環奈のパワハラ疑惑のこと? 嵐・二宮和也の正月番組のワンシーンが視聴者の間で物議

  2. 7

    橋本環奈《山本舞香と友達の意味がわかった》 大御所芸人に指摘されていたヤンキー的素地

  3. 8

    大谷翔平は来季副収入100億円ガッポリ、ド軍もホクホク! 悲願の世界一で証明した圧倒的経済効果

  4. 9

    夏菜の二の舞か?パワハラ疑惑&キス写真で橋本環奈に試練…“酒浸り”イメージもそっくり

  5. 10

    いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで