“自覚なし”だからこそ危険 「慢性腎臓病」はこんなに怖い
まずは健診や人間ドックなどでタンパク尿と血清クレアチニン値を調べる。血清クレアチニン値は、腎機能の程度を見る「推算糸球体濾過量(eGFR)」のもとになる数値だ。
ただ、健診では血清クレアチニン値のチェックが義務ではないので、行われていないところも。血液検査でわかるので、少なくとも40歳以降は年1回、調べておくべきだ。
特に高血圧、糖尿病、脂質異常症、痛風のいずれかがある人は、知らないうちに腎機能が低下している可能性がある。半年に1回は血清クレアチニン値やタンパク尿を調べた方がいい。さらに糖尿病の人は、尿中アルブミン検査など、早期発見をもっと可能にする検査も受けるべきである。
日本慢性腎臓病対策協議会のサイトには、年齢、性別、血清クレアチニン値を入力すれば、eGFRがすぐにはじき出されるページ(http://j-ckdi.jp/ckd/check.Html)がある。eGFRの区分が「G3a」(尿異常があれば「G2」)以降だと慢性腎臓病の可能性がある。少なくとも、ここまでに食い止めることが重要だ。また、タンパク尿の程度とeGFRは、脳卒中・心筋梗塞のリスクを測る指標にもなるから要注意。