体が丈夫でも油断禁物…健康な人がかかる「貧血」とは?
■マラソン、サッカー、バレー、剣道は要注意
注意したいのは溶血性貧血は田村さんのように先天性だけでなく、全体の3割は後天的になることだ。そのひとつがスポーツによる溶血性貧血だ。
「赤血球の大部分はヘモグロビンでできていて、その多くは鉄分で構成されています。スポーツで体内の鉄分が汗として体外に出ると、血液中の赤血球の数が減り、鉄欠乏性貧血が起こります。このため、スポーツ選手は鉄分の補給が重要です。ところが、鉄分補給では治らない貧血がある。それが溶血性貧血です。マラソンやサッカー、バレー、バスケットボール、剣道など足の裏に衝撃がかかるスポーツをしている人がかかります。赤血球が足の裏の衝撃などで変化して、壊れやすくなって起こるのです」(林院長)
ならば、スポーツで赤血球の形が変化して溶血性貧血になった人はその後もこの病気に悩まされるのだろうか?
「その心配はありません。スポーツによる溶血性貧血は、しばらく運動を休んでいれば元に戻ります」(林院長)
貧血は健康的で体の丈夫な人もかかることを覚えておこう。