持病がある人は要注意 「熱中症」を招きやすい病気と薬

公開日: 更新日:

 これらを避けるため、高血圧や心臓の弱い人は塩分を控えるだけでなく、利尿剤を飲む。血液からさらに水分を抜いて血液量を減らすためだ。つまり、彼らは普段から“脱水状態”にあるのだ。

 こんな人が炎天下の野外や蒸し暑い室内などにいれば、短時間で熱中症になるのは当然だ。腎臓が弱く、利尿剤を飲んでいる人も同じだ。

「利尿剤ではなく『βブロッカー』という薬を飲んでいる人も注意が必要です。この薬は脈拍を上昇させない働きがあり、脈拍が速いタイプの高血圧心臓病、急に脈拍が速くなる不整脈の人を対象とした薬です。この薬を飲んでいると脈拍を上げて熱を下げることができず、熱中症になりやすいのです」(石原院長)

糖尿病の人にスポーツドリンクは大敵?

 しかし、なんといっても熱中症の危険性が高いのは糖尿病を患っている人だ。糖尿病専門医で「しんクリニック」(東京・西蒲田)の辛浩基院長が言う。

「神経障害で暑さを感じにくくなっているうえ、自律神経が障害されて汗をかく機能に問題が生じているケースが少なくありません。ただでさえ、糖尿病の人は多飲多尿で、脱水症状になりやすい。温度調節がうまくいかず、暑さも感じにくければ、熱中症が進行するまで気付きません」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  2. 2

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  3. 3

    カブス鈴木誠也が電撃移籍秒読みか…《条件付きで了承するのでは》と関係者

  4. 4

    優勝の祝儀で5000万円も タニマチに頼る“ごっつぁん体質”

  5. 5

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

  1. 6

    広末涼子“密着番組”を放送したフジテレビの間の悪さ…《怖いものなし》の制作姿勢に厳しい声 

  2. 7

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」

  3. 8

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  4. 9

    広末涼子とNHK朝ドラの奇妙な符合…高知がテーマ「あんぱん」「らんまん」放送中に騒動勃発の間の悪さ

  5. 10

    元フジ中野美奈子アナがテレビ出演で話題…"中居熱愛"イメージ払拭と政界進出の可能性