サインを見逃すな! 脳梗塞の“前触れ”は目に表れる
■シャッターが下りたように目の前が真っ暗になったら…
問題は、この病気を放っておくと、3カ月以内に15~20%が脳梗塞を発症し、そのうち半数はTIAを起こしてから数日以内、特に48時間以内に脳梗塞になることだ。
実はTIAを起こした後、早期に脳梗塞を起こすリスクを予測する方法がある。「ABCD2」スコアだ。これはTIAが起きた時点での「年齢」(60歳以上は1点)、「血圧」(140/90mmHg以上は1点)、「症状」(片側麻痺は2点、麻痺なしのろれつ障害は1点)、「症状持続時間」(60分以上2点、10~59分1点)、「糖尿病」(ありは1点)を計算するもの。合計が3~4点以上になると、本格的な脳梗塞リスクが高いといわれている。この段階で飲み薬やカテーテルによる血管内治療、外科手術を行えば、本格的な脳梗塞を回避できる。
とはいえ、冒頭のTIAの症状は、すでに脳の奥深くの血管が一時的に詰まっている危険な状態。いきなり本格的な脳梗塞が起こっても不思議ではない。それ以前に予兆をキャッチするにはどうしたらいいのか?