【変形性膝関節症】女子高時代のバスケットボールが遠因
60歳にして杖なしで外出できなくなった専業主婦の高橋咲子さん(仮名、65歳)に、さらにショッキングなことが起こる。
今年の「母の日」に、大型梱包の宅配便がいきなり届いた。送り主は娘で、品名は「車いす」と書いてある。娘の携帯を鳴らしたところ、「母の日のプレゼントよ。ドイツ製で18万円もしたの」と告げられた。
高橋さんはショックを受けた。20年前、「変形性膝関節症」と診断した担当医から、「このままでは歩けなくなりますよ」と、警告を受けていた記憶が蘇った。それでも、車いすを目の当たりにすると、悲しくて涙があふれ出した。高橋さんは梱包を解くこともなく、車いすを販売元に送り返した。
そもそも高橋さんの「変形性膝関節症」は、なぜ生じたのか。
「おそらく、女子高時代から始まったかと思っています」
東京生まれの高橋さんは、都内の女子高で「バスケットボール部」に所属していた。1年365日、休みなく激しい部活動を続け、3年生のときに軸足の右膝周辺がパンパンに膨らんでしまった。痛みもひどい。