【変形性膝関節症】女子高時代のバスケットボールが遠因
自宅近くにある主治医のクリニックで診察を受けたところ、病名も告げられないまま、老齢の院長から膝に太い注射を刺された。
洗面器1杯分の黄色っぽい水を抜き取られ、医師から、「もうバスケをやめなさい」と忠告を受けてしまう。しかし、せっかく勝ち取ったレギュラーから外されたくはない。膝の病気を内緒にしながら部活動を卒業まで続けた。
その間、2週間に1度のペースで通院し、毎回、膝から注射器3本前後の水を抜き取っていた。
大学時代はスポーツから遠ざかり、やがて結婚。膝の痛みもいつの間にか消えてしまった。
膝の痛みが再燃したのは、母となった後の40代半ばから。長く歩くと激痛が走るようになった。しかし、日常生活にはそれほどの支障はない。痛み止めの薬や湿布薬を貼って済ませていた。
50代後半で同居する父親の介護が始まると、「変形性膝関節症」が急速に悪化する。
体重65キロの父親を入浴させる。ズボンのはき替えや肩を貸したトイレへの誘導など、そのたびに、両膝に力が入った。痛みが走る膝を守るために、腰に過度の力を入れ、今度は「椎間板ヘルニア」を併発した。