ドライバーは知っておきたい これが大動脈解離の“兆候”だ

公開日: 更新日:

 ただし、運転中に大動脈解離を発症して突然死したり、そのまま周囲を巻き込む事故を起こさないようにする手立てはある。

「大動脈解離が起こった場合の痛みは、比較的長く続くのが特徴です。心筋梗塞につながる狭心症による痛みの多くは30分以内に治まりますが、大動脈解離は30分以上続くケースが多い。解離が始まった場所が心臓より上に位置する上行大動脈にあると、持続的な胸痛があり、痛みは喉元から背中にまで広がっていきます。解離が下行大動脈の開始部分に起こる場合は、突然の背部痛から腰の方まで痛みが進行していき、解離が腹部大動脈まで及ぶと『全身を移動しているような痛み』を訴える患者さんもいます。いずれにせよ痛みがある時間が長いので、その段階で対処すれば突然死を防ぐ可能性が高くなる。死亡リスクが高い上行大動脈の解離でも、発症後24時間以内に手術をすれば80%、48時間以内で50%が助かります」

 また、軽い解離が起こった場合は、焼けつくような感じ(灼熱感)や圧迫感、手足のしびれ、めまいが生じるケースもあるという。


「運転中に胸や背中にいつもとは違う痛み、違和感を感じ、それが数分間続くようなら、すぐに運転を中断した方がいい。様子を見て治まらないようなら、早めに循環器科を受診してください」

 こうした“サイン”は大動脈解離だけでなく、急性心筋梗塞など突然死の可能性がある心臓疾患と共通している場合も多い。大事故を防ぐためにも覚えておきたい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ