アルツハイマー病が治る? 日本人が世界初の研究結果発表
「体内で作られたばかりのタンパク質はヒモ状で、“折り畳まれて”特徴的な立体構造になります。ところが“折り畳み”がうまくいかなかったり、熱で変性するケースがあります。折り畳みの促進、熱による変性の抑制などをするのが、“世話人”の分子シャペロンです」
【アミロイド線維】
タンパク質が集合し、線維状に固まったもの。アルツハイマー病やパーキンソン病といった重篤な神経の病気と深く関係している。
「アミロイド線維はタンパク質の病的な構造というのが従来の認識でしたが、機能を持つアミロイド線維があることが明らかになっています」
■難治・慢性化した感染症を治す
【研究内容】
バイオフィルムの形成メカニズムがわかり薬で制御できれば、難治化・慢性化した感染症を治療できるのでは? 研究目的のひとつがこれだ。
目を付けたのが、複数ある分子シャペロンのうち、DnaK。そして、バイオフィルム形成機能があり、大腸菌やサルモネラなどが菌の外側に作るアミロイド線維、Curli(カーリー)。