もう真夏…熱中症で死なないために知っておくべき病気と薬
実はこの「抗コリン作用」「抗ヒスタミン作用」の成分が入った薬は意外に多い。
乗り物の酔い止めの薬、鼻炎薬、胃腸薬、睡眠補助薬、花粉症の薬など、市販薬としても広く使われている。
「パーキンソン病、てんかん、認知症、うつ病なども熱中症リスクは高くなります。暑さが感じにくく対応が遅くなるうえ、体温調節機能をつかさどる自律神経に影響する薬を使うからです」(青島氏)
ちなみに、脱水症または熱中症により入院した患者6700人を解析した研究では、利尿薬、ACE阻害薬やARBなどの高血圧治療薬、抗凝固薬、抗うつ剤、向精神薬などの服用後に、脱水もしくは熱中症による入院が多かったと報告されている。
「特に利尿薬とACE阻害薬の併用でのリスクが高いという結果でした。もちろん、この研究報告はこうした薬剤が熱中症を誘発するのではなく、服用している人で熱中症による入院が多いということにすぎません。とはいえ、挙げられた薬剤の使用には注意が必要でしょう」(青島氏)
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